Think Gender「超党派女性議員が討論~女性の国政進出を阻むふたつの『壁』をぶち抜け!」 オンライン視聴学習会開催 5月6日(金)
女性活躍推進法もできました。「すべての女性が輝く・・」というキャッチフレーズも聞きました。しかし昨年発表された各国における男女格差を測るジェンダーギャップ指数の日本の順位は、156か国中120位(前回は153か国中121位)でした。先進国の中で最低レベル、アジア諸国の中では韓国や中国、ASEAN諸国より低い結果でした。
「経済」「政治」「教育」「健康」の4つの分野の中でも、特に「経済」及び「政治」における順位が低く「経済」の順位は156か国中117位、「政治」の順位は156か国中147位となっています。
☒ 女性議員はなぜ増えないのか? 立候補することにどんなハードルがあるのか?
超党派「クオータ制」勉強会(昨年5月に田原総一朗氏が呼び掛けて発足)事務局長を務めるキャスターの長野智子さんと、勉強会のメンバーでもある各党の国会議員7人が、本音で語り合った討論会でした。
於:男女平等参画推進センター5F事務局室
《MC、ゲスト》
・長野智子さん (ながの・ともこ) ジャーナリスト、キャスター=MC
・田原総一朗さん (たはら・そういちろう)ジャーナリスト
・三輪さち子(みわ・さちこ) 朝日新聞政治部記者
?女性の国政進出を阻む壁とは?
この2つに壁に対して、討論する国会議員のメンバーは
《国会議員》
・三原じゅん子さん (みはら・じゅんこ) 自民党元女性局長
・古屋範子さん (ふるや・のりこ) 公明党女性委員長
・徳永エリさん (とくなが・えり) 立憲民主党ジェンダー平等推進本部長
・矢田わか子さん (やた・わかこ) 国民民主党男女共同参画推進本部長
・田村智子さん (たむら・ともこ) 共産党政策委員長
・石井苗子さん (いしい・みつこ) 日本維新の会
・福島瑞穂さん (ふくしま・みずほ) 社民党党首
?クオータ制の実現に向けて・・・クオータ制を阻む壁とは?
理解を示す男性議員も選挙が近づいてくると・・・・・
《ゲスト》
・常見陽平さん (つねみ・ようへい) 千葉商科大学准教授・働き方評論家
・小室淑恵さん (こむろ・よしえ)株式会社ワーク・ライフバランス代表取締役社長
2時間近くの討論会でしたが、切れ味の良い女性議員の本音トークは時間を忘れさせるほど楽しく有意義な時間でした。クオータ制に対する一部の男性議員たちの「本音と建前」も聞けて、まだまだ課題が多いことを再確認しました。
❖ クオータ制:ノルウェー発祥。クオーターは1/4(25%)を意味し、クオータは割当てを意味する。
🔷導入された国では、その後男女平等の意識がより高まり、特に育児の分野などで社会が変わりつつあるそうです。昨年まで首相が女性のエルナ・ソルベルグさんだったノルウェーでは、特に男女平等を意識した育児休業制度が注目を集めているようです。
厚生労働省が育児休業制度改正の参考にしたのが、1993年から始まったノルウェーの「パパ・クオータ制度」です。育休の一定期間を父親に割り当てる制度で、育休中の手当ても条件により保障されています。(日本は出産前の一律50%)
こうした制度がある理由は、幼い頃から積極的に父親が育児に関わっている姿を見ることは、男女平等教育を語るうえで大切なことの一つだと考えられているからです。確かに、そのような環境で育ってきたら「男は仕事、女は家事・育児」という「性別役割分業意識」を持つこと自体がなくなりそうです。
父親の育休取得が当たり前のノルウェーも、制度ができる前は取得率は4%程度だったようですが、制度導入後の近年は8割位が利用しているようです。
◆クオータ制度導入メリット
・父親母親が協力して子育てすることで、互いへの労りが生まれ子育てを楽しめる。
・母親は職場復帰できる、又は新規就業できる。
・出産が母親の就業の妨げにならなければ出生率が上がる。
女性の権利や生き方に関して、政治の世界で女性の意見をもっと反映できれば、女性が生きやすい社会となっていきます。そして男女が認め合えば、社会全体にとっても良いし、LGBTQ+や障がいを持った人、外国籍の人など、多様な人たちが生きやすい世の中につながっていくはず・・・そう思わせてくれた討論会でした。 今後も色々な機会に積極的に参加して学習を重ねていきたいと思います。
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